毎年20倍を超える難関をくぐり抜け
今年も宝塚音楽学校の合格発表がニュースで流れました。今年107期生は22・9倍の難関をくぐり抜けて栄冠を手にしました。毎年、競争率20倍を超えています。(過去最高は1994年、48・2倍でした)
言うまでなく、同校に入学することは宝塚歌劇団の華やかな舞台への登竜門に立ったことになります。1回の受験で合格出来ず、どうしてもタカラジェンヌになりたいという強い思いで、4回目に合格という例も少なくないようです。(受験機会は最高4回まで)
中学3年生から受験できます
同校は、中学3年生もしくは高校在学中であれば受験できます( 在校中の特別授業で高校卒の資格を取得します)予科1年、本科1年、通算2年間学びます。
入学試験は3次にわたって実施されます。1次試験は面接、2次試験は面接、歌唱、舞踊。3次は面接と健康診断です。今年は受験生915人が1次で368人に、2次で109人に絞られ、最終的に40人が合格証を手にしました。
ちなみに受験料は1次1万円、2次2万円です。かつては容姿端麗で、既に実技の力を持った子が選ばれる傾向だったようですが、近年は将来性を見て合否を決めているようです。
入学時、費用は80万円必要
入学時、費用は80万円納めなければなりません。内訳は入学金(20万円)、施設費(25万円)、雑費(3万円)、教材費(5万円)、3か月分授業料(15万円)、修学旅行積立金6か月分(12万円)。このほか自宅から通えない場合は、入寮費月額1万5千円が必要です。
かくて厳しい学校生活が始まります。月曜から土曜日まで、朝9時から夕方5時まで授業を受けます。演劇理論はもちろん、バレー、モダンダンス、タップダンス、日本舞踊、ピアノ、演劇、合唱などなど叩き込まれます。夜は課外レッスンもあるようです。
「清く・正しく・美しく」と厳しい生活
同校のモッtーは「清く・正しく・美しく」です。生活も厳しくしつけられます。廊下で私語は厳禁。制服、制帽、三つ折りソックスの着用が義務づけられ、私生活でも洋服は紺、黒、グレーなど地味な色が要求されます。ブランドものやアクセサリーもダメです。
このように厳しい学校生活ですが、劇場実習や、毎年11月に秋の音楽会、2月に文化祭(卒業公演)など、華やかな場面もあります。
実力がモノを言う世界
今年の春は、人気スポーツキャスター松岡修造の娘、恵が卒業してタカラジェンヌの道を歩み始め、話題になりました。早くも人気のようです。しかし有名人の子だからといって決して優遇されるわけでなく、あくまで実力がモノを言う世界です。