「やすらぎの刻~道」4月8日(月)いよいよスタート
テレビ朝日系列で2017年4月から9月まで放送され、大人気を集めたテレビドラマ倉本聰「やすらぎの郷」続編が、いよいよ始まります。しかも、今度は1年間放映されるそうです。ふぇーッ!これは喜びの嘆声です。前作は、ドラマが終わるのが惜しくて仕方なかった記憶があります。あの面白さが1年間続くとはえらいことです。
放送時間は月曜~金曜の午後12時半から同50分まで。BS朝日で朝7時40分から8時まで再放送されます。主題歌は前作と同じ中島みゆき。多くの中高年のハートをつかんだ前作の「慕情」に加えて、新しく「進化樹」「離郷の歌」が歌われます。
物語は、「姫」こと九条摂子(八千草薫)が世を去って2年、前作の舞台・老人ホーム「やすらぎの郷」で暮らす、前作でも主人公だった国民的脚本家の菊村栄(石坂浩二)が、1冊の脚本を見つけるところから始まります。「機(はた)の音」というその脚本は、10年ほど前、終戦記念日の大型ドラマとして企画され、制作寸前で中止になったのでした。
山梨の村から始まる時代を超えた激動の夫婦の物語
「やすらぎの刻~道」は、その脚本の映像化という設定です。昭和初期から、戦中、戦後、平成、さらには明日から始まる新元号の時代まで、物語を展開する予定です。主人公は、山梨県の農村を舞台に激動の時代を生きる根来家、無名の夫婦です。妻の、しの役を清野菜名と風吹ジュンの二人が演じます。風吹ジュンは前作で、菊村の亡き妻の役を務めました。夫の公平役は、風間俊介と橋爪功です。橋爪も、ドラマの中で二役を演じます。
日本の原風景が描かれる
倉本聰によると、日本の原風景を描くのがテーマだそうです。何が「原風景」かは、時代によっても人によっても違うでしょうが、ドラマがどんな原風景を見せてくれるのか、楽しみです。
この「道」の進行とともに、「やすらぎの郷」で展開される住人たちの騒動がドラマを盛り上げます。この設定、倉本聰は非常に上手です。しかも前作のドラマでも感心しましたが、登場人物一人一人の造形が抜群にうまいですね。多くの俳優がこのドラマに出たがるのも無理はありません。ここで個性的な面々をご紹介したいところですが、あまりに大人数なので皆さんテレビでお楽しみください。
ここでは豪華俳優陣の名前をあげます。前作でおなじみの面々、白川冴子(浅丘ルリ子)、水谷マヤ(加賀まりこ)、高井英次(藤竜也)、真野六郎(ミッキー・カーチス)、岩倉正臣(山本圭)、白鳥洋介(上条恒彦)。いずれも元大女優、任侠映画の大スター、元有名トランペット奏者など、華やかな経歴を持ちながら一癖も二癖もある住人達です。この住人を、施設を運営する名高達男、草刈民代らが助けます。
前作で永遠のマドンナ「姫」こと九条摂子役の八千草薫は、当初出演を予定していましたが、今年1月、ガンを公表して辞退しました。それでも「やすらぎの郷」の場面で、急遽撮影が行われたと聞いています。
前作で活躍したメンバーだけではありません。今回はさらに多くの豪華俳優陣が参加しています。名前だけ挙げておきますね。石田あゆみ、大空眞弓、丘みつ子、笹野高史、ジェリー藤尾、松原千恵子、水野久美。「やすらぎの郷」の住人ではないけれど、根来家の母親役で岸本加世子が出演しています。
合計年齢1518歳の俳優陣
若い人にはピンとこないかも知れませんが、50代以上の人にとっては、こんなことが実現するなんてと、あっけにとられるほどすごい俳優陣です。ちなみに、制作発表の記者会見に22人の出演者が立ち会い、合計年齢が1518歳だったんですって。すごくないですか。
若い人は「俺たち関係ないよ」と言わずに、ぜひ見ることをお勧めします。「子供叱るな来た道じゃ。老人笑うな行く道じゃ」前作「やすらぎの郷」で、マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)漏らした言葉です。