13年前に大ヒットして社会現象まで引き起こした、阿部寛主演のテレビドラマ「結婚できない男」続編が、この秋(10月 )放送されます。13年前は、阿部寛演じる建築家・桑野伸介の、現実的でコミカルな人柄が人気を呼び、「結婚できない男」は世の中年独身男性のレッテル張りに使われました。2006年当時は「結婚する」「しない」の考え方が、今とはだいぶ違っていましたよね。
皮肉屋で偏屈、でもどこか憎めない
13年前、私もこのドラマに夢中になり、毎週放送が待ち遠しかったことを覚えています。このドラマの魅力は、なんといっても皮肉屋で偏屈、でも憎めない主人公・桑野伸介のキャラクター設定の 面白さと(それを体現した阿部寛の演技)、彼を取り巻く女性たちとのやり取りです。
伸介は40歳、独身の建築家。分譲賃貸の高級マンションに住んでいます。仕事は有能、料理・家事も完璧にこなしますが、なんでも一人で行わなければ落ち着きません。食事、ショッピング、クラシック音楽鑑賞、一人焼肉、船の模型作り・・・・。性格は偏屈で独善的。すぐ皮肉を飛ばしますが、どこか憎めない人柄です。
「結婚できないのではなく、結婚しないのだ」
女性にも興味はあるんですが、独りよがりで 「結婚は妻と子供と住宅ローンの三大不良債権を背負いこむことだ」とのたまわり、「結婚できないのではなく結婚しないのだ」とうそぶく中年男です。そんな彼も、「結婚できない女」女医の早川夏美(夏川由衣)がなんとなく気にかかり始めます。果たして二人は・・・。
まっ、続編「結婚できない男」ができるくらいですから、結局結婚に至らなかったのですがね。続編の公開前に旧作を見直してみるのも面白いかも知れません。私も10年ほど前に見直して大層面白かったです。ちなみに、続編制作の場合、旧作を再放送されるのが慣例です。
人生の折り返しで独身男が思うことは
続編は、伸介が53歳になり、人生の行く手に思いを致すようになったとき、偶然出会った女性たちとのお付き合い振りが描かれます。進むIT化に合わせて最新機器も登場するそうですよ。脚本は前作と同じ尾崎将也氏です。生涯未婚率が高まる日本の今を、どう照らし出すのか。「阿部寛は「人嫌いなようで、実は人と関わりたく、人のお役に立ちたいと思っている伸介が大好きです」と語っています。続編の放送が楽しみです。