御朱印集めがブームです。とくに若い女性の間で人気が高く“御朱印ガール”という言葉も生まれました。見た目にかわいい御朱印 や、墨痕鮮やかにご本尊のお名前、朱判の寺社名が入る御朱印は、アートとしても魅力的ですね。
毎日5000人が参拝した坂本八幡宮
ブームが過熱して、御朱印の発行をストップする寺社も出てきました。1枚1枚手書きする御朱印は、押し寄せる需要に応じきれないというわけです。令和元号の舞台となった福岡県太宰府市の坂本八幡宮には、連休中に毎日5000人が訪れたそうですよ。それまで参拝客は数えるほどだったそうですから、すごいですね。みんなが御朱印を求めたわけではないでしょうが。
フリマサイトで転売も横行
一方では、御朱印がヤオフクやメルカリなど、フリマサイトで途方もない高値を付けて転売されていると、物議をかもしています。坂本神社の御朱印には12000円の値が付いているとか。中には20000円もの値付けされた御朱印も出てきました。御朱印を販売すること自体は違法ではなく、フリマサイトも「出品は止められない」と見解を出しています。
御朱印の本来持つ意義とは
しかし、御朱印を出している神社やお寺、真面目に御朱印を求めている人たちからみれば「罰当たり」のような行為に思えるでしょうね。私も、なんでも金儲けにするような風潮には賛成できません。ですが出品を止められないなら、御朱印の本来持つ意義を少しでも多くの人に知ってもらうのが大事だと思います。
最初は写経奉納の証として頂いた
御朱印は、室町時代末期に始まったとされています。その頃は、寺院に写経を奉納した証として頂いたらしいです。時代が下って、写経を奉納しなくても初穂料(心しだい、数百円)を収めて、参拝のしるしとして御朱印を頂くようになりました。あくまで信仰によって頂くものです。身体の事情で直接参拝できない人はともかく、参拝もしないで御朱印だけを求めるのは不届きですよね。まして転売目的で入手を企てるのは。
必ず参拝してから頂く、信仰のしるし
御朱印は、発行していない寺社もありますから確認してください。 御朱印を希望する場合は、 参拝後に社務所に行き、頂きたい旨、申し出ます。まず御朱印帳を手に入れます。御朱印を保管するためです。とくに複数の寺社の御朱印を集めたい場合は御朱印帳が必要です。御朱印帳は寺社で求めることもできますが、市販の御朱印帳や手作りのものでも大丈夫です。最初に手に入れた御朱印帳は引き続き使用してもOKですが、お寺用と神社用は分けるのが正しい作法です。
御朱印がブームになったのは10年ほど前からです。パワースポットとして寺社が注目された頃からです。ともあれ、御朱印によって心豊かになれば大変結構だと思いますよ。皆さんは御朱印ウーム、どう考えますか。