自民党が所属の国会議員に対して「暴言、失言対策マニュアル」を内部資料として配布していたことが明らかになりました。夏の参院選前に引き締めを図ったのでしょう。しかし、その内容を見てみると、国民の代表に対してわざわざ注意するほどのものではなく、情けなく感じます。自民党議員の質は、この程度のマニュアルでさえ分かっていない人が多いのでしょうか。
憲法・国際法を知らない国会議員
国会議員の失言・暴言は、当ブログで取りあげた維新.丸山穂高議員の北方領土返還をめぐる「戦争発言」が、まだまだ湯気が立つほど新しいところです。丸山議員に対しては、国会議員なのに憲法と国際法を知らないのでは、と厳しく批判されています。これは珍しく野党の議員の暴言です。しかし自民党、とくに大臣クラスの暴言・失言もひどいものです。
ナチスの手口をまねたら、と暴言
まず麻生太郎副総理(財務大臣)。「憲法改正はナチスの手口をまねてはどうか」とビックリ暴言をしました。今村雅弘復興大臣「大震災の被災地が他の地域でなく東北でよかった」と発言して大臣辞職。塚田一郎国土交通副大臣「安部総理、麻生副総理の地元だから本州と九州を結ぶ道路事業で忖度した」と発言して、副大臣辞職。桜田義孝オリンピック担当大臣「東北復興より自民の女性議員の方が大事」との発言が問題になり、大臣職失う。
選んだ私たちにも責任がある
まさに低次元の暴言・失言のオンパレードです。こんな議員サン達を抱えて自民党本部が危機感を抱くのは当然かも知れませんね。そんな議員を選んだ私たちにも責任があるのですが。
国会は「言論の府」のはずでは・・・
「暴言・失言対策マニュアル」には、例えば強い言葉使いは避けるように、という注意があります。とくに、歴史認識、ジェンダー、事故・災害、病気などの問題、雑談口調など気を付けるべきものだそうです。考えてみれば、国会は「言論の府」と言われているはずです。議員は言葉を磨くべきなのに、こんなマニュアルで縛らなければならないとは、ほんとに情けないです。
テクニックでなく見識を深めるべきです
要するに、マニュアルに書かれていることは、失言や誤解を防ぐテクニックの羅列でしかありません。私は、「失言」は、果たして失言なのかと疑います。失言ではなく、本音なのではありませんか。だからテクニックを覚えるより、もっと勉強して見識を深めてもらいたいものだと思います。