市川海老蔵さんが公演中の歌舞伎座「7月大歌舞伎」を休演しました。昼の部は代役を立てましたが夜の部「星合世十三團」は15日から休演です。
自身のブログで、声が出なくなり急性咽頭炎と診断されたと、休演の理由を明かしています。
のどの奥ののど風邪
急性咽頭炎は別名「のどの奥ののど風邪」といわれます。大きい意味の風邪ですが、のどの粘膜やリンパ組織に生じる急性の炎症です。
粘膜にアデノウイルスやインフルエンザウイルスなど、風邪ウイルスが付着して起こします。悪化すると顆粒状の発疹が出ます。
症状が進むと、炎症が広がり、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿症になります。
急性咽頭炎になると37~38℃の発熱があります。
安静にして薬剤の投与で収まる
治療は安静にして、水分補給、栄養補給につとめます。同時に、非ステロイド性の消炎鎮痛薬を投与します。大体5日程度で収まる病気です。
言うまでもなく海老蔵さんは、歌舞伎を支える看板役者の一人です。その看板が倒れて舞台を休演しました。
長年の歌舞伎ファンは、こんなこと初めて、と証言しています。
何より海老蔵さん自身が悔しく、ファンに対して申し訳ないと思っているようです。
働き方改革ブログで訴えた矢先
実は、海老蔵さんは倒れる前の7月11日のブログに、歌舞伎界にも働き方改革が必要、と書いています。
この中で海老蔵さんは、昼も夜も公演し、1日も「完全休養がない」苦しい実情を訴えています。
医者や歯医者にもかかれない日が数カ月続くこともあるようです。
今度の急性咽頭炎も激務で疲労が重なった結果かも知れませんね。
海老蔵さんは「健康あっての舞台」だと前置きして、自分たちはともかく、次の世代に今の働き方を引きづるのはどうだろうか、と問題を投げかけています。
その矢先の、(恐らくは過労も原因の)病気による休演でした。
公私ともに忙しすぎた
海老蔵さんは最愛の妻、小林麻央さんを2年前に亡くしました。以来2人の子供の世話をしながらの舞台でした。
長男・かんげん君が8代目市川新之助を襲名するまでに成長しました。その指導など、海老蔵さんは公私ともに忙しすぎたのではないでしょうか。
早く回復されて、元気な姿を舞台に見られるよう、お祈りします。