森昌子が年内引退を発表しました。これで昭和の時代、一世を風靡した「花の中三トリオ」の最後の一人が退場します。山口百恵、桜田淳子と並ぶ「花の中三トリオ」、といっても若い人にはピンとこないでしょう。
山口百恵と桜田淳子
山口百恵。1972年、オーディション番組「スター誕生」でデビュー。同じ歳の森昌子の活躍を見て 芸能界に進みました。「いい日旅立ち」「秋桜」「横須賀ストーリー」「イミテーション・ゴールド」「プレイバックpart2」など次々と大ヒットを飛ばし、1980年に俳優の三浦友和と結婚して、非常に惜しまれながら引退しました。
桜田淳子。1972年、「スター誕生」に出演したのをきっかけに芸能界デビュー。「わたしの青い鳥」「しあわせ芝居」「夏にご用心」などヒットを出して活躍。1992年、統一教会の合同結婚式に参加したことが世間の批判を浴び、いらい芸能活動を休止します。
なぜ今引退発表?
森昌子。1972年、大ヒットのデビュー曲「せんせい」でレコード大賞新人賞。1986年に歌手の森進一と結婚を気に引退。2005年、離婚。2006年、芸能界復帰しました。これまで「越冬つばめ」「哀しみ本線日本海」など数々のヒット曲を出し、庶民的な親しめる人柄も相まって、実力派歌手として多くのファンを集めてきました。この間、1981年に当時最年少の15歳でNHK紅白歌合戦に出場したのを初め、計15回も紅白に出演しています。同番組の司会も経験しました。
3月27日の記者会見で、森昌子に言わせると2回目の芸能界引退。なぜ? 昨年夏ごろから60歳(10月13日)還暦を前に考えていたそうです。これまで、幼少期から芸能活動、子育て(男子3人)、また芸能活動、と走り続けて、自分の時間がなかった。これからは 芸能活動以外に楽しみを見つけたい、と語っています。
大恩人の死に心揺さぶられる
還暦を前に一区切りつけたいという気持ちになった、なんとなく分かりますね。もっとも、昨年夏に大恩人ともいうべき人が亡くなり、これに大きく気持ちが揺さぶられたとも語っています。自身の生き方を見直すきっかけになったのでしょうか。
それにしても、今なぜ突然の発表? 森昌子は昨年の10月より全国およそ100カ所で還暦記念コンサートの真っ最中です。実は、自分は引退を決意しているのに、 記者達から、コンサート後の目標や抱負を尋ねられるのが辛かったからと、発表に踏み切った心境を明かしました。いかにも誠実な、森昌子らしい胸の内ですね。