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防衛大学校「任官拒否」ってなに?

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防衛大学校の「任官拒否」が話題になっています。今年の卒業式で、478人の卒業生のうち49人が式への出席を認められませんでした。前日、ひっそりと卒業証書を渡されたそうです。49人が出席「拒否」された理由は、「任官拒否」したからでした。

防大生に期待されているコースとは

防衛大学校(神奈川県横須賀市)の名前は知っていても、内容は案外知られていないようです。幹部自衛官の養成が目的です。卒業後は陸上・海上・航空自衛官(曹長)に任官し、幹部候補学校を経て、3尉として一般部隊に配属されます。これが防大生に「期待」されているコースです。

ところが卒業時に、このコースに乗ることを断る学生が毎年出ます。昨年は38人。今年は卒業生の1割を越す49人(例年の倍)が「任官拒否」したので大きな騒ぎになったのです。ちなみに過去には91年、94人の任官拒否者が出て大きな問題になりました。この時の背景には、湾岸戦争を巡り自衛隊派遣論議がありました。

特別職の国家公務員で月給、賞与も出る

任官拒否」に世間の風当たりが強いのは、「税金」が絡んでいるからです。防大生の身分は特別職の国家公務員です。在学中約11万円の月給が支給され、年2回38万円のボーナスも出ます。これは卒業して前記のコースを歩んでくれるだろうと期待されての身分保障と解釈することができます。

しかし「任官拒否」してもお金は返さなくていいんです。任官拒否者がときに「税金泥棒」と揶揄されるゆえんです。ちなみに同じ自衛隊関係でも防衛医科大学校(埼玉県所沢市)の場合は、自衛隊病院に進まないときは、経費返還が義務ずけられています。

国費を使い4年間学んで、なぜ離脱するのか。入学時、国の防衛を決意して進んだのではないのか、等々、批判はあると思います。私は「任官拒否」自体は仕方がないという考えます。高校卒業時の自分のことや周囲のことを振り返っても、確信を持って進路を決めれたのはごく少数だったのでは。成績によって進学先を決めた例が多かったと思いますよ。

自己の適正に疑問を持つ例も

隠れ任官拒否者もいる

仮に自衛官になると決意しても、4年間学ぶ間に、自己の適正に疑問が出てくるケースがあるのは自然です。「任官拒否者」が増える理由を、政治アナリストは「強引に安保法制を成立させた安倍政権により、危険地域へ派遣される恐れを感じているからだ」と分析しています。もしそうだとしても、それは仕方がないんじゃないかと思いますよ。

実は、自衛隊内部では防大卒業時の「任官拒否」よりも、任官して1年以内に辞める自衛官が毎年100人近くいることが大きな問題なんだとか。「隠れ任官拒否」と呼ぶそうです。

「任官拒否者」を裏切り者だとか、税金泥棒と罵倒する気持ちは分かりますけれど、やめたがいいですね。元々防大生は優秀です。悩んで自衛隊からはドロップアウトしたかもしれないけれど、別の分野で活躍して社会に貢献すればいいんです。無理矢理、金で縛っても強い自衛官が生まれるとも思えませんし。

国民感情として、税金の使い方としてはどうか、というのであれば、任官拒否者に返金して貰えばいいと思います。それも一括ではなく、奨学金のように分割返済にすればいかがでしょう。実は、防衛大学に限らず一般に大学校には国の補助金が入っていますよね。

学費返納の法案は未成立

2012年、任官拒否の防大卒業生に学費相当額を返納させる自衛隊法改正案が提出されましたが、成立していません。

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