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「日本人は口がくさい」と厳しい評価

投稿日:2019年4月6日 更新日:

口内ケア後進国ニッポンを襲う歯周病

外国人100人に聞いたアンケートの調査結果が衝撃的でした。日本人と会話して「口がくさい」とがっかりした人が68人。だから「キスしたくない」と回答した人が43人いました。大変厳しい結果ですが、実はこの裏には、私たち日本人が見逃してはならない重大な事実があるのです。

それは「口がくさい」原因である、歯周病の存在です。歯周病は、口内ケアを怠り歯と歯茎の境目に細菌が停滞し、歯茎が炎症する病気です。赤くなったり腫(は)れたりします。痛みはほとんどの場合ありません。進行すると歯周ポケット(歯と歯茎の間)が深くなり、歯を支える土台の骨が溶けて、最後は抜歯に至ります。

歯周ポケット4ミリ以上が歯周病、日本人の88%が歯周病

歯周ポケットの深さが4ミリ以上が歯周病と判定されます。日本人の場合、歯周病は20代の70%、30~50代の約80%、60代の約90%、というデータがあります。平均で88%です。ちなみに口内ケア先進国と呼ばれるスエーデンは23%です。日本人に歯周病が蔓延(まんえん)していることがわかります。歯周病は単に「口がくさい」だけでなく、重大な健康障害を引き起こしています。

増大する認知症と深い関わり

まずは認知症です。深刻な社会問題になっています。毎年患者が増え続け、2020年には292万人にのぼると予測されています。身近な人の発症を見て、自分にも降りかかってくるのではと恐れている方も少なくないかも知れませんね。

近年、認知症と歯周病の深い関連を示す研究成果が次々発表されています。米国のルイビル大などは、脳内に慢性歯周病の原因物質を発見しています。認知症の中でも多いアルツハイマー型の場合、タンパク質の一種であるアミロイドβ(べーた)が著しく増加して発症します。この原因物質の蓄積は、発症の20~30年前から始まるそうです。この蓄積に歯周病菌が深く関わっていることがわかってきました。

心筋梗塞、脳梗塞も引き起こす

認知症だけではありません。三大成人病と言われる、心筋梗塞、脳梗塞にも歯周病は深く関わっています。歯周病はこれらの病気のリスクを2.8倍高めているというデータがあります。歯周ポケットから歯周病菌・毒素が血管へ入り、悪玉コレステロールを増やし血管が詰まることで病気が引き起こされます。

老人の誤嚥性肺炎や妊婦の早産リスクも

さらに歯周病は、老人の死因第一位である誤嚥性(ごえんせい)肺炎の原因でもあります。嚥下力(えんげりょく)が衰えた老人の、食べ物や唾液とともに器官や肺に入り込んだ歯周病菌が肺炎を引き起こします。また、歯周病は、妊婦の、低体重児・早産のリスクを高めると言われています。その危険性は、高齢出産、たばこやアルコールに比べ約7倍だそうです。

こうしてみてくると、口内ケアがいかに大切かがわかります。虫歯になったら歯科医にかかれば治りますが、歯周病は日常生活の中での自助努力が必須です。正しい歯磨きの仕方を知り、毎日実践しなければなりません。自己流ではなく、一度は歯科医に指導を受ける必要があります。

国を挙げて取り組み大きな成果

一方では、個々人の問題というより国を挙げて取り組むべき問題です。前出スエーデンが模範です。スエーデンは1970年代から国家プロジェクトとして口内プラーク(歯垢=しこう)の除去に力を入れてきました。小中学生は年1回の歯科検診が義務付けられています。もし検診を受けなくて治療すると費用が高額になるそうです。歯がまだ出てこない赤ちゃんにも歯ブラシを加えさせて歯磨きに慣れさせるなど、地道な努力が実を結んでご紹介したようになりました。

人間は口から老いていき、口が原因で死ぬ

口腔研究の第一人者・落合邦康さんは「人間は口から老いていき、口が原因で死ぬ」と喝破しています。

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