国が年金サジ投げた?私達は人生100年時代生き残れるか
慌てて「言い訳」に走った麻生大臣
金融庁が発表した、年金だけでは老後の生活に足りないから資産形成を、という指針発表に反発が広がっています。
麻生財務大臣は「表現が不適切だった」と、慌ててイメージ転換に走りました。
しかし、大臣自身が指針を後押しするような発言をしていました。「表現は不適切だった」かもしれませんが、指針が政府の考えを表しているのは間違いありません。
金融庁の指針は、定年後の夫婦が年金だけで生活すると毎月5万円の赤字と試算しています。30年間で2000万円不足することになります。
だから現役世代は金融投資に努めて、2000万円貯めましょう、という話です。
政府の「努力」が全然 見えない
この指針が多くの国民の反発を招くのは、国民に「自助努力」を要求していながら、政府の「努力」を一切示していないからです。
国民にとっては生きるか死ぬかの大問題なのに政策が全く見えませんね。
麻生大臣は、指針発表に当たって、高齢化と少子化だから年金足りなくなる。だから2000年万円貯めろよ、と上から目線の発言でした。
これは責任放棄と言われても仕方ありません。高齢化と少子化については、早くから予測されてきたことであり、今始まった話ではありません。
もっと早く政策に反映させるべきでした。
政府・与党に不利な情報は延ばして選挙後に
そもそも、政府は2004年に「100年安心年金」なる言葉で、国民に心配いりません。安心して、と約束していたのです。
100年にわたり現役世代の手取り収入の50%を保障する、という内容でした。
その約束が崩れて、2000万円貯めろという話。あんまりですね。まずは、そのことに対して国民に釈明して謝るべきでしょう。
年金については、5年ごとに支給水準を見直して発表することになっています。
本来なら6月に発表になるはずですが、与党から、7月の参院選後に伸ばせという要求が出ていると伝えられています。
なんでも、支給水準を下げることになるのは必至だから与党に不利になる、うという発想のようです。
これもとんでもない話で、国民の生死を左右するかも知れない問題こそ、選挙で民意を問うべきでしょう。私たち国民の自覚が大事ですね。