本格的な夏の到来を前に、熱中症による救急搬送が1000人を超えています。
死を突然招く脱水症
熱中症で危険なのは、脱水症状に襲われるからです。脱水状態になると血液量が減ります。
血液は酸素や栄養素を運び、老廃物を輩出する重要な働きをします。
血液量が減ると、こうした機能がストップするだけでなく、脳や胃腸などの消化器も大きなダメージを受けます。
まさに脱水症は死を呼ぶのです。だから正しい水分補給を実行することが大事です。
筋肉に水分は貯められる
ちなみに、水分は筋肉にためられています。脂肪にはたまりません。筋肉量が少ない高齢者や子供は脱水症になりやすいのです。
また女性は男性より筋肉が少ないので脱水症になりやすく、特に太っているほどなりやすいと言われています。
脱水状態になると、はじめ汗や尿などが減少し、食欲低下、二日酔いに似た症状が起きます。
こうした状態を防ぐための水分補給です。食事からでも1リットルくらい水分は摂れます。
食事のほかに1日1リットルを小分けして
そのほかに1.2リットル程度の水分が必要とされています(体重50キログラの場合の目安)。
飲み方も一度に飲むのではなく、のどの渇きを感じる前に、コップ1杯程度を、一日8回程度に分けて飲むのがいいそうです。
お分かりのように、食事を抜いたりするのは、とくに脱水症対策にとってもマイナスです。
夏の食事では、トマトやキュウリ、すいかなど夏野菜が水分補給になります。
水分補給で注意べきことを挙げます。
ビール、コーヒーは水分補給にならない
お茶やコーヒーは利尿作用があるので水分補給にはなりにくいです。
ビールなどアルコールも利尿作用があり、分解するため体内の水分を利用するのでダメです。
もし、脱水症の症状がでたときは、もちろんすぐに水分を補給しなければなりません。
そのとき注意することは、水分と塩分を同時に補給しなければなりません。
脱水症に勧める経口補水液
水分だけ摂っても尿で排出されてしまうからです。しかも体液が薄まって意識障害を起こすこともあるようです。
専門家が勧めるのは経口保膵液です。水と塩分がバランスよく配合され、水分吸収に必要な糖分も入っているからです。
水に塩と砂糖を混ぜてもOK
経口保膵液が手に入らない場合は、水1リットルに塩3グラム、砂糖20~40グラム加えればOKです。
熱中症すなわち脱水症状に襲われるのは外だけとは限りません。
室内でも、お風呂場や洗濯機、乾燥機の熱がこもる洗面所、家の最上階はとくに注意が必要です。
また入浴後も1リットル近く脱水することがありますから、入浴前後の水分補給は大事です。
脱水症は、眠不足や寝汗も影響します。寝ている間にコップ1杯分の水分が身体から失われるなど、気づかぬうちに脱水しています。
水分補給に意識して取り組む習慣を身に付けたいものですね。